ホンダの人気車種、Vツインマグナ

250cc版のマグナシリーズとして、1993年に第30回東京モーターショーで発表、翌年から販売されたVツインマグナは、アメリカンバイクが人気だった当時の上級モデルスティード400と比べて手頃だったため、250ccクラスにおいても好調な売り上げを記録していました。

1994年6月に発売されたのは1型で、水冷4ストロークDOHCの4バルブ90度V型2気筒エンジン、MC15E型を搭載しています。

中低速領域となったトルク特性を持ち、最高出力は27馬力、水冷エンジン搭載ですがシリンダーブロックとシリンダーヘッドの側面に施された、空冷フィンのようなモールドが特徴です。

車体の右にメガフォンマフラーのショートタイプを2連装で装備、車体下部に接続されたエキゾーストパイプがトルク特性に貢献しています。

250ccバイクではありますが、そのボディは大きめで400ccモデルと比較しても遜色ない程でした。

 

Vツインマグナの他モデル

1996年6月にはVツインマグナSが発売され、1型のVツインマグナを通常モデル、かつベースとしているので基本的な性能は変わりません。

大きく変更された点は、1型ではディッシュホイールは後輪だけだったのを前輪にも採用した、そしてノアサスペンションにリジットサス風ショックアブソーバー(フルカバー付)を採用したという点です。

なお、このモデルだけにハザードランプスイッチが装備されています。

 

1999年3月には、マフラー内部に新設計が施されて環境性能がアップした、Vツインマグナ2型が発売しました。

外観のマイナーチェンジも行い、スリムなシート、1型より前方に40mm移動したステップが特徴です。

2004年11月には2型と外観、基本性能ともにほぼ同じ、燃料タンクのロゴマークが新しくなり、立体エンブレムが使われた3型が発売になりました。

強化シリンダー、強化ハンドルロック、直結始動防止回路のイグニッション配線を採用し、新しく装備したプレワイヤリングには、別売りされたイモビアラームキットが取付可能でした。

 

最終モデルは2006年11月に発売し、3型をベースとしており装備と性能はほぼ同じでした。

最終モデルだけの特徴は、クランクケースカバーがメッキ仕上げから黒塗装仕上げになり、前後のホイールハブ、エンジン本体なども黒で統一されたということです。

また、燃料タンク上部に施されたタンクマークは、ホンダがアメリカンバイクを象徴するものとしている不死鳥をイメージしたもので、ラインナップされたのはグラファイトブラックの1色だけでした。

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