高性能と安全性

イタリアバイクメーカーのハスクバーナは北イタリアを拠点とした、国内でも人気のメーカーです。
元々はスウェーデン生まれのブランドで、1689年にスウェーデン国王によってハスクバーナ河畔に精密機械を製造する工場が造られたのがきっかけです。

その後、1903年に初めてともいえるのモーターサイクルを生み出し、1909年にはスイスで開発されたVツインエンジンを載せたスウェーデンモデルが販売されました。
つまりバイクメーカーの名称は、最初に工場が誕生し、バイク第一号が誕生したスウェーデンのハクスバーナ川からきているのです。

その後、1919年にはじめてエンジン開発をすすめ見事成功し、他のメーカーにも供給を行うなど、高性能で安全性も備わったモーターサイクルとしての地位を確立させていくのです。
特に現在のような軽量で運動性能に優れたスポーツモーターサイクルで人気を博ししていくのは、第二次世界大戦終戦後といえるでしょう。

当時、4ストロークのマシンが主流の中で、他メーカーに先駆けて、
軽量かつハイパワーの2ストロークへと切り替えたハスクバーナのマシンは、オフロードでの圧倒的な走行性能を発揮し、世間を驚かせたのです。

大会での成果

1953年に開催されたシックスデイズエンデューロには、自慢の2ストローク175ccマシンに搭乗した9名のライダーが出場し、
なんと7つのゴールドメダルと2つのブロンズメダルを獲得する大勝利をおさめ、世界中のライダーからハスクバーナが注目を集めるキッカケを作り出しました。

その2年後の1955年には、エンデューロで世間を圧巻したトロフィモデルをブラッシュアップし、
車重をわずか75kgまでに抑えた当時としては超軽量のSilverpil(シルバーピル)の発売にこぎつけたのです。
銀と赤の燃料タンクが印象的で、デザイン的にも美しいこのモデルは世界的な大ヒットとなり、10年間にわたり生産が続けられました。

その過程では排気量が175ccから245ccまでに拡大され、出力は15PSとなるなど、より速く快適な走りへと改良が続けられたのです。
Silverpilを筆頭と下クロームメッキと赤のタンクのハスクバーナは、特にアメリカで人気を射止め、史上まれに見るセールスを記録しています。

アメリカでのヒットをキッカケにスポーツモーターサイクルといえばハスクバーナと言われるほどの知名度獲得に成功したといえるでしょう。
1998年に他のメーカーに先行してスーパーモタードモデルのSM610、SM125の販売を開始しました。

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