カワサキにスズキ、ホンダといったバイクメーカーは日本人なら誰でも知っていますし、どのメーカーも国内では大手と言われる企業です。
しかし、日本にはこのほかにも小さなバイクメーカーがいくつか存在、または存在したということをご存じでしょうか。
ここでは、あまり知られていない小さなバイクメーカーについて記述していきたいと思います。
メグロ
メグロは、かつて目黒製作所という名で自動二輪を制作していたことのある企業です。
第二次世界大戦前から日本を舞台に活躍していたバイクメーカーとして知られています。
自動車修理やトライアンフバイクの部品製作などを業務としていましたが、その後エンジン開発にも携わるようになります。
しかし、戦争が激化する中でオートバイ事業は中断してしまい、軍の要請により航空機の部品などを作るようになりました。
戦後にはバイク事業に戻り、メグロS3、メグロZ7といったバイクを生産し人気を得ました。
全日本オートバイ耐久ロードレースでは、メグロのマシンが表彰台を独占するといった好成績も残しましたが、元々大型バイクを得意とするため後の小型バイクブームに乗ることができず、戦後に台頭してきた他のバイクメーカーに業績を圧迫されるようになります。
その後、カワサキに吸収されることとなり、戦前から続くバイクメーカーは消滅してしまいます。
ヨシムラ
ヨシムラは、バイク部品の製造販売やレース参戦、パーツの研究開発を行っているメーカーとして知られています。
バイクの車体そのものを製造販売しているメーカーではありませんが、数多くのバイク用パーツを製造販売しており、バイク乗りならその名を知らぬ者はいないとまで言わしめています。
また、ヨシムラといえばバイク、というほどオートバイのイメージが強いのですが、実際には自動車のチューニングを行っていた時代もありますし、カーレースに参戦していたこともあります。
現在ではその面影はなく、扱っている部品の殆どをバイク用のパーツが占めています。
さきほどバイク車体の販売はしていないとお伝えしましたが、実際にはヨシムラ・ハヤブサX1、ヨシムラ・トルネードS1といったチューニングバイクを限定で発売したことがあります。
レース参戦と研究開発で培ったノウハウを基に製作されたチューニングバイクは高い人気を得て、瞬く間に完売しました。
大手のバイクメーカーばかりが取りざたされますが、日本にはまだ他にもいくつかの小さなバイクメーカーがあります。
それぞれのバイクメーカーに特徴があり、大手とは違った構想でバイク製造や販売を行っています。
小さな企業だからこそできることもありますし、もしかするとそこに理想のバイクを見つけることができるやもしれません。