衰えを知らないMTシリーズの歴史について

MTシリーズは、ヤマハの中でも世界的に知名度の高いシリーズで「Master of Torque」というコンセプトが、そのままシリーズ名となっているものです。
このシリーズ名からも分かるように、力強いトルクを叩きだすバイクを作ることを目的として開発が進められてきました。
ヤマハはもともとDOHCバイクの構造化に強みを持つなど、トルクを引き出すエンジン開発を得意としています。
その強みを前面に出した、いわば最もヤマハらしいバイクを作っているのがこのMTシリーズというわけです。

MTシリーズはコンセプトモデルとして、1999年にモーターショーで発表され世界中に大きな衝撃を与えました。
その個性的なデザインとトルク性能の高さは、今までのバイクとは一線を画すものだったからです。
しかし期待されていた実車の市販はなかなかなされず、そのままお蔵入りとなってしまうのかを思われるほどでした。

しかし、ついにコンセプトモデルが発表されてから6年後に、初代MTであるMT-09が発売されます。
この初代モデルは「鼓動」というワードをテーマにして、力強いトルクを強調した仕上がりがなされました。
性能やデザインの面で個性的で、こだわりのあるライダーに好かれるようになります。

その後、MTシリーズは特別な存在としてのバイクではなく、日常的な利用をしていく中で力強いトルクを感じられるマシンというコンセプトで開発が進められていくことになります。
たとえば、MT-07などはその代表的な存在で、個性的なボディーフォルムは残しつつもレトロな雰囲気を持たせたデザインにしています。

また、タウンユースでも乗りやすい中低速でのトルク発揮を意識したり、ツーリングで快適に走れるように先進的なトラクションコントロールを装備したりしています。
こうしてどこででも楽しめるMTシリーズの歴史が続いていくことになるのです。

MTシリーズの歴代モデル

MTシリーズの初代は前述のMT-09で、当初はボディーサイズもエンジン性能もかなり高く、経験あるライダーが乗りこなすという感覚のマシンでした。
それから常用域における高いトルクを出すという方針が取られるようになります。
乗りやすさが際立っていたMT-07はその代表的な存在です。

また、MT-10はこのシリーズのトップモデルととして、登場し世界中で大きな反響を持って迎えられました。
旋回能力を高めているのが特徴的で、峠道を果敢に攻めていくライダーから高い評価を受けることになります。
ヤマハの豊富なノウハウと圧倒的な技術力を詰め込んだ一台となっていて、今までのモデルからかなり仕様変更しています。

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