イタリアで50ccバイクに専念した初めてのメーカー
マラグーティは、1930年からその歴史が始まっています。
その頃、マラグーティが製造していたのは自社製特許使用の自転車でした。
従業員も15名ほどと小規模な会社でした。
第二次世界大戦が終わりスクーターのブームが起こると、ドイツ製のエンジンが搭載された軽量のモスキートというモデルを生産会社します。
本格的なスクーター生産をマラグーティが始めたのは、1960年代にイタリアで慢性的な交通渋滞が目立ってきた頃です。
マラグーティは交通、輸送の手段として、これからは50ccバイクの重要性が増すだろうと考え、イタリアで最初に50ccバイク開発、生産に専念することを決めた会社になったのです。
1975年に燃料タンクとしてフレームを使うという、画期的機能を持ったFifthの発売は、マラグーティをイタリア国内の製造業市場でのリーダーという地位に押し上げ、イタリアの輸出産業における先駆者としたのです。
マラグーティの製品は、その頃のスクーターが持っていなかった職人的なエンジニアリング、美しいデザインを兼ね備え、スクーター全般のグレードアップにも貢献しました。
イタリア国内でスクーターメーカーとしての地位を磐石なものにしたマラグーティは、ヨーロッパやその他の海外市場への進出にも意欲を見せ、1998年には生産物全体の3割を輸出するようになったのです。
現在のマラグーティと人気モデル
1992年に発表されたF10によって、マラグーティはスクーターメーカーとしてさらに飛躍しました。
その後もクロッサー、F12ファントム、F15ファイアーフォックス、Centro、イエスタデイはイタリア国内で記録的なヒットとなっています。
アメリカやヨーロッパでは、マラグーティの名前はスクーターファンにもよく知られるようになりました。
日本でもMASISONに見られる国産のスクーターにはあまりないデザインの優雅さによって知られるようになったのです。
マラグーティは現在、ボローニャの郊外に広大な敷地の工場を4つ持っており、従業員も400人ほどいます。
そして、1999年にはついて155万ユーロという取引高を記録し、イタリアのエミリア・ロマーニャ地方きっての企業となりました。
イタリア国内では、高品質の代名詞とも言われています。
マラグーティスクーターの特徴
マラグーティの全生産物とそれらの流通は、高水準での排気ガス規制に取り組み、ISO9000に準拠しています。
また50cc以上のスクーターは、その全てが触媒排気システムを採用していて、アメリカ環境保護局とE.E.Cが定めた基準を満たしています。
長い伝統と芸術で知られるイタリアだからこそ、創り出すことのできたデザインの美しさは、唯一無二の存在であると言えるでしょう。