アメリカ最古のバイクブランド
インディアンを販売していた会社は、は1901年には前身となる会社が設立されました。
そして、1923年にはインディアンモトサイクルと名前を変え、アメリカ最古のバイクブランドの名前がインディアンとなったのは、この社名が元になっています。
当時のバイクは後輪駆動に革のベルトを使っているものがほとんどだったのですが、そんな中でインディアンの第1号はチェーンを採用していました。
1920年代はずっとハーレーよりも高級路線として知られ、搭載していたエンジンはSVエンジンの排気量750ccと1000cc、高品質・高性能バイクの代名詞でした。
1918年、日本の警視庁がバイクでの交通違反取締りを開始した際、インディアンが使われて赤バイと呼んで親しまれました。
ピークだった1940年代には世界最大規模のバイクメーカーとなり、3000人もの人が働いていましたが、自動車の普及などが原因で売り上げが落ちてしまい、1953年には工場閉鎖、1959年には会社解散をしています。
その後、何人かが引き継いでいますが、倒産を繰り返しています。
インディアンの歴史
1901年に設立された時の社名はヘンディー・マニュファクチュアリング・カンパニーで、設立したのはエンジニアだったカール・ヘッドストロームとバイクレーサーだったジョージ・ヘンディーの2人です。
第1号車としてまず製作されたのは、原動機付自転車の3台でした。
1902年にバイクを143製造し、1907年にはV型2気筒エンジンを製造開始しています。
1911年、マン島で開催されたツーリストトロフィーレースにおいて、V型2気筒7馬力という新型エンジンを開発し、1位から3位までを独占しています。
1914年には電気式のスターター採用を行い、ニューヨークとサンディエゴ間を走るアメリカ横断レースにおいて、11日12時間10分という記録を出して優勝しました。
さらに研究、開発を続け1気筒辺り4バルブという高性能なエンジンを1918年に製作し、1920年にV型2気筒600ccエンジンのスカウト、1922年にV型2気筒1000ccエンジンのチーフを発売しています。
そして1923年、チーフエンジンが1200ccへと大型化された年にインディアンモトサイクルと社名を変更したのです。
その後も好調で1927年にはエースモーターコーポレーションを買収、そしてその技術を使って直列4気筒エンジンのエースを発売しました。
このモデルが後のフォーとなります。
1928年にはV型2気筒750ccエンジンのスカウト101を発売、その後のトレードマークとなる大型フェンダーは1940年に装備します。
1950年に1300ccエンジンを開発していますが、1953年にはスプリングフィールドで行っていた製造が中止になってしまい、その後イギリス人が新しくオーナーとなってチコピーへ移転すると再開されました。
しかし、一旦落ち込んだ業績はなかなか以前のようには戻らず、1959年に会社を解散することになった後は、投資家が再興、倒産を繰り返すことになります。
インディアンのすごいところは、そのまま消えてしまわず1993年に商標Indianの管理をする会社として、日本に株式会社インディアンモトサイクルカンパニージャパンが設立され、2006年にはアメリカで新たにインディアンモーターサイクル社が設立、そしてついに2008年になるとV型2気筒1720ccエンジンのチーフを発売しました。
これは2010年に日本でも発売されています。
2011年、アメリカのインディアンモーターサイクル社の経営権はポラリスインダストリーズによって取得されました。
インディアンという名前ではありますが、まるで不死鳥のように復活と倒産を繰り返しているバイクメーカーなのです。